加工食品の一括表示の 書き方・記載項目を全解説

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惣菜・パン・お菓子など手作りの食品を販売するとき、必ずついてまわるのが一括表示(食品ラベル)の問題です。「何を書けばいいの?」「原材料の順番に決まりがある?」「アレルゲンはどう書く?」——そんな疑問を解消するため、食品表示法に基づく記載項目と正しい書き方を、個人商店・小規模事業者の方向けにまとめました。

この記事でわかること
一括表示に必要な9つの記載項目と具体的な書き方 / 原材料・添加物・アレルゲンの正しい記載順 / 消費期限と賞味期限の使い分け / よくある記載ミスと対処法

SECTION 01

一括表示とは?義務対象になる食品

一括表示とは、加工食品のパッケージに名称・原材料・消費期限・保存方法・製造者などをまとめて記載した欄のことです。食品表示法(平成27年4月施行)により、消費者に販売するすべての容器包装入り加工食品に表示が義務づけられています。

⚠ 「手作りだから関係ない」は誤解です
惣菜・パン・焼き菓子を個人商店やネットショップで販売する場合も、容器や袋に入れて販売する限り食品表示法の対象です。表示なし・虚偽表示は行政指導や罰則(2年以下の懲役または200万円以下の罰金)の対象になります。

表示が免除されるケース

次の場合は表示が不要または一部省略できます。ただし例外は限定的なので、迷ったら表示ありを選ぶのが安全です。

  • 店内で対面販売し、その場で渡す食品(量り売り・バラ売り)
  • 店内で食べさせる(飲食店・イートイン)食品
  • 不特定多数に無償提供するもの

※ 袋やラップに入れてレジで精算するスタイルは「容器包装入り」に該当するため、表示が必要です。


SECTION 02

記載が必要な9つの項目

食品表示基準(消費者庁)が定める、一般用加工食品の義務表示項目は次の通りです。

① 名称必須
その食品の一般的な名称を記載。商品名ではなく「コロッケ」「あんパン」「クッキー」のように種類を示す名称を書く。
② 原材料名必須
使用した全原材料を重量の多い順に記載。複合原材料(たれ・ソースなど)は括弧内にさらに展開する。添加物は「/(スラッシュ)」で区切るか別欄に記載。
③ 添加物必須
使用した添加物を重量の多い順に記載。原材料名欄に「/」で区切って記載するか、「添加物」として別欄を設ける方法がある。
④ 原料原産地名必須
国内製造の加工食品は、重量割合1位の原材料の産地を表示(例:豚肉(国産))。輸入品は原産国名を記載。
⑤ 内容量必須
固形物はg・kg、液体はml・L、個数が自明なものは「個」「枚」で記載。「1パック」のように曖昧な表記は不可。
⑥ 消費(賞味)期限必須
品質が変化しやすい食品(惣菜・生菓子)は「消費期限」、比較的長持ちする食品は「賞味期限」。年月日で記載(期限が3ヶ月超の場合は年月のみも可)。
⑦ 保存方法必須
「要冷蔵(10℃以下で保存)」「直射日光・高温多湿を避けて常温保存」など具体的な条件を記載する。
⑧ 製造者等必須
製造業者は「製造者」、加工業者は「加工者」、販売者が表示責任者の場合は「販売者」と記載し、氏名・名称と所在地を表示する。
⑨ 栄養成分表示必須
熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量の5項目が必須。小規模事業者(従業員20名以下など)は一部省略規定あり。100gまたは1食分単位で記載。

SECTION 03

原材料名・添加物の書き方

原材料名の記載は「使用重量の多い順」が基本ルールです。食品表示基準第3条に定められており、最も使用量が多い原材料を先頭に書きます。

複合原材料(加工済み原料)の書き方

市販の調味料・たれ・スープの素など、複数の成分からなる加工済み原料は括弧を使って成分を展開します。

記載例:豚肉の生姜焼きの場合
豚肉(国産)、生姜焼きのたれ(醤油、砂糖、みりん、生姜)、小麦粉、菜種油/調味料(アミノ酸等)

添加物の区切り方

原材料と添加物は明確に区別して表示します。方法は2通りあります。

  • スラッシュ(/)で区切る方法:原材料を並べたあと「/」を入れ、続けて添加物を記載する
  • 別欄を設ける方法:「原材料名」欄と「添加物」欄を分けて設ける
⚠ 「無添加」表示に注意(2024年4月改正)
2024年4月より「無添加」「不使用」表示に関する規制が厳しくなりました。「人工」「天然」「合成」などの修飾語に関するルールが改正されているため、既存ラベルをお持ちの方は消費者庁の最新ガイドラインを確認してください。
表示内容が決まったら
記載事項が確定したら、専用の食品ラベルシールに印刷して貼るだけ。オリジナルシール工房では小ロットから対応しています。

SECTION 04

アレルゲン(特定原材料)の記載ルール

食物アレルギーによる健康被害を防ぐため、特定の原材料が含まれる場合はその旨を表示することが義務付けられています。

義務表示(特定原材料)8品目

えび かに 小麦 そば 落花生(ピーナッツ) くるみ ★ 2025年3月末に義務化
❗ くるみは2025年3月末に経過措置が終了
くるみは2023年3月に義務表示に格上げされ、経過措置期間が2025年3月末に終了しました。クッキーやパン、惣菜にくるみを使用している場合は、ラベルの更新が必要です。

推奨表示(特定原材料に準ずるもの)20品目

義務ではないものの、表示が推奨されている品目が別途20品目あります(いくら・キウイ・大豆・バナナ・牛肉・豚肉・鶏肉・さけ・さば・まつたけ・もも・やまいも・りんご・ゼラチン・カシューナッツ・ごま・アーモンド・あわび・いか・オレンジ)。使用している場合はできる限り記載することが望まれます。

アレルゲンの書き方(個別表示)

原則は個別表示です。各原材料・添加物の直後に括弧でアレルゲンを記載します。

記載例
小麦粉(小麦を含む)、卵(卵を含む)、バター(乳成分を含む)、砂糖、食塩/膨張剤(小麦を含む)

同一アレルゲンが複数の原材料に含まれる場合、2回目以降は省略できます(ただし1回は必ず記載が必要)。


SECTION 05

消費期限・賞味期限の違いと書き方

「消費期限」と「賞味期限」は混同されやすいですが、法律上の意味が異なります。どちらを使うかは製品の特性によって決まります。

消費期限

品質が急速に変化し、衛生上の問題が生じやすい食品に使用。期限を過ぎたら食べてはいけない期限。

例:弁当・惣菜・生菓子・サンドイッチ・生麺

賞味期限

品質が比較的安定しており、おいしく食べられる期限。期限後も直ちに危険ではない場合が多い。

例:乾物・缶詰・スナック菓子・ジャム

期限の設定方法

消費期限・賞味期限は、科学的・合理的な根拠に基づいて製造者自身が設定します。主な方法は次の2つです。

  • 理化学試験・微生物検査:専門機関に依頼して食品の劣化速度を計測する(最も確実な方法)
  • 過去の知見・文献値の活用:同種食品の公開データを参考にする(小規模事業者では一般的)

保健所や都道府県の食品衛生担当窓口に相談すると、設定のアドバイスを受けられます。


SECTION 06

記載例:惣菜(コロッケ)の場合

実際にコロッケの一括表示を組み立てる例を示します。

一括表示(記載例)
名称 コロッケ
原材料名 じゃがいも(国産)、豚ひき肉、玉ねぎ、パン粉(小麦を含む)、揚げ油(なたね油)、食塩、こしょう/調味料(アミノ酸等)
内容量 1個(約80g)
消費期限 商品ラベルに記載
保存方法 要冷蔵(10℃以下で保存)
製造者 〇〇惣菜店
愛媛県〇〇市〇〇町1-1
栄養成分表示
(1個あたり)
熱量 160kcal/たんぱく質 4.2g/脂質 7.8g/炭水化物 19.6g/食塩相当量 0.5g

※ 上記は記載例です。実際の製品に合わせた原材料・数値の確認が必要です。


SECTION 07

よくある記載ミス5選

保健所の指導事例や食品表示の相談窓口でよく挙がるミスをまとめました。

  • 商品名を「名称」欄に書いてしまう
    「名称」欄は食品の種類を示す一般名を書く欄です。「○○屋のコロッケ」ではなく「コロッケ」と記載してください。
  • 原材料を重量順ではなくレシピ順に書いている
    食品表示法では重量の多い順が義務です。計量値がある場合はそれを基に並べ替えてください。
  • 添加物を原材料欄に混在させている
    添加物(調味料、着色料、保存料など)は「/」で区切るか別欄で明確に分けることが義務です。
  • 「くるみ」のアレルゲン表示が未対応
    2025年3月末で経過措置終了。くるみを使用している製品は必ず表示対応が必要です。
  • 「消費期限」と「賞味期限」を感覚で選んでいる
    どちらを選ぶかは食品の特性で決まります。惣菜や生菓子は消費期限、常温保存の干菓子は賞味期限が基本です。迷ったら所轄保健所に確認してください。

表示内容が決まったら、
シールにして貼るだけ

一括表示の内容が確定すれば、あとはラベルシールに印刷して貼るだけ。オリジナルシール工房では惣菜・パン・お菓子など食品ラベル用シールを小ロットから作成できます。

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SUMMARY

まとめ

加工食品の一括表示で必要な記載項目は、名称・原材料名・添加物・原料原産地名・内容量・消費(賞味)期限・保存方法・製造者・栄養成分表示の9項目です。

特に注意が必要なのは原材料の重量順の並べ方添加物の区別表示アレルゲン(2025年3月末にくるみ義務化が完全施行)の3点です。表示内容に迷ったら、所轄の保健所や消費者庁の窓口に相談することをおすすめします。

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